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Variational(バリエーショナル)とは?手数料無料の仕組み・ポイント・始め方を徹底解説

最終更新:2026年10月19日データ確認日:2026年10月19日執筆:村上 隼人

目次

Variational(バリエーショナル)とは、Arbitrum上で動く無期限先物の取引プロトコルです。個人向けのアプリ「Omni」は取引手数料が無料で、仮想通貨に加えて、米国株・ETF・金・原油、OpenAIなどの上場前銘柄まで、500以上の銘柄を一つの口座で取引できます。

2026年10月時点では、取引量に応じてポイントが毎週配布されており、2026年第4四半期に予定されているVARトークンのエアドロップにつながる点でも注目されています。この記事では、Variationalの仕組み・手数料・レバレッジ・始め方、日本から使う際のポイントまでを、15年以上トレードを続けてきた私たちの視点でまとめました。数値は2026年10月時点のものです。

Variationalとは?基本情報

Variationalは、暗号資産の大手トレーディング会社Genesis Tradingで技術とクオンツ取引の責任者を務めたLucas Schuermann氏とEdward Yu氏が立ち上げたプロジェクトです(出典:Variational Docs「Core contributors」)。2026年5月には、Dragonflyの主導で5,000万ドルのシリーズAを調達し、Bain Capital CryptoやCoinbase Venturesも出資しています(出典:CoinDesk)。

個人向けのアプリが「Omni」で、2025年からプライベートベータとして運営されています。公式APIによると、2026年10月19日時点の累計取引量は約4,220億ドル、預かり資産は約2.4億ドルです。

データ確認日:2026年10月19日
チェーンArbitrum
ローンチ2025年
最大レバレッジ50倍
取引手数料(メイカー / テイカー)0% / 0%
証拠金USDC
KYC(本人確認)不要
トークンVAR(未発行)
株式などの無期限先物あり
日本からの利用利用規約上の制限対象外
アプリOmni(プライベートベータ)
入金Arbitrum上のUSDCのみ
入出金手数料各0.1 USDC
銘柄数500以上(2026年10月時点で約576)

Variationalの仕組み

板ではなく「見積もり」で約定する

ハイパーリキッドなどの板取引型のDEXでは、注文が板に並び、ほかのトレーダーの注文と約定します。Omniには板がなく、注文を出すと専属のマーケットメイカー「OLP」が価格を提示し、その価格で約定する「見積もり依頼(RFQ)」方式です(出典:RFQ方式の取引)。

OLPは、CEX・DEX・伝統的な金融機関から流動性を集めて価格を提示し、自らのポジションを外部の取引所でヘッジします。取引手数料を取らない代わりに、提示価格に含まれるスプレッドが収益源です。

3つの価格

価格 内容
提示価格 OLPが提示する実際の約定価格。注文サイズや相場状況で変わる
インデックス価格 複数の取引所の価格をもとにした原資産の価格
マーク価格 含み損益や証拠金、清算の計算に使う価格

ユーザーごとに分かれた決済プール

Omniに登録すると、ユーザーごとにArbitrum上の決済プールが自動で作られ、証拠金はそこで管理されます。ほかのユーザーの口座で損失が出ても、自分の資金には影響しない設計です(出典:決済プール)。

Variationalの特徴・メリット

取引手数料が無料、ガス代もかからない

Omniは、メイカー・テイカーともに取引手数料が**0%**です。入出金のガス代もプロトコルが負担するため、利用者がETHを用意する必要はありません。かかるのは入金・出金ごとの0.1 USDCだけです(出典:手数料の公式ページ)。

主要銘柄のスプレッドは非常に狭い

公式APIで確認したBTCの売値と買値の差は、10万ドルの注文でも約0.01%でした(2026年10月18日、週末の値)。テイカー手数料が0.045%かかるDEXと比べると、主要銘柄では取引コストを大きく抑えられます。

500以上の銘柄を一つの口座で取引できる

仮想通貨に加えて、エヌビディア・アップル・テスラなどの米国株、S&P500やナスダックのETF、金・銀・原油、OpenAI・Anthropicといった上場前企業まで、約576の銘柄を一つのクロスマージン口座で取引できます。日本関連では、ソニー、PayPay、日本株全体に連動するETF(EWJ)の無期限先物もあります。

ポイントがVARのエアドロップにつながる

Omniでは、取引などの実績に応じて毎週金曜日にポイントが配布されています。2026年第4四半期に発行予定のVARトークンは、総供給量の32%がポイントの保有量に応じてエアドロップされ、発行時にすべてロック解除される予定です(出典:VARトークン)。

利用規約で日本は制限対象国に含まれていない

2026年4月20日更新の制限対象者ポリシーで利用が制限されているのは、米国・カナダ・台湾・イラン・北朝鮮などです。日本は制限対象として記載されていません(制限対象者ポリシー)。取引に本人確認は不要です。

監査とバグバウンティ

スマートコントラクトはZellic(2024年12月)とSpearbit(2025年3月)の監査を受けており、Immunefiで最大10万ドルのバグバウンティも実施しています(出典:監査レポート)。

デメリット・注意点

取引量の少ない銘柄はスプレッドが広がる

手数料が無料の代わりに、コストはスプレッドに含まれています。BTCやETHは狭い一方で、一部の株式や上場前銘柄では、大きな注文ほどスプレッドが広がります。注文画面に表示されるスプレッドを確認してから取引しましょう。

登録には招待コードが必要

Omniはまだプライベートベータのため、アカウントの作成には招待コード(紹介コード)が必要です。招待コードは公式のDiscordやXなどで入手できます。

入金はArbitrum上のUSDCのみ

入金できるのはArbitrum上のUSDCだけです。国内取引所からは直接送れないため、後述の始め方のように、自分のウォレットとブリッジを経由する必要があります。

為替の無期限先物はない

2026年10月時点で、ドル円などの為替の無期限先物はありません。為替を取引したい場合は、LighterやNadoが選択肢になります。

日本の金融庁には登録していない

Variationalは海外の取引プロトコルで、日本の金融庁に登録された暗号資産交換業者ではありません。国内の取引所のような投資者保護の制度は適用されません。

Variationalの手数料とスプレッド

項目 金額
メイカー手数料 0%
テイカー手数料 0%
入金手数料 0.1 USDC
出金手数料 0.1 USDC
ガス代 不要(プロトコルが負担)
清算手数料 清算された部分の0.5%

出典:手数料の公式ページ

スプレッドの目安

公式APIで確認した、売値と買値の差(往復のスプレッド)です。2026年10月18日(日曜日)の値で、平日は株式などの銘柄で変わる場合があります。

銘柄 1,000ドルの注文 10万ドルの注文
BTC 約0.011% 約0.011%
ETH 約0.010% 約0.011%
SOL 約0.027% 約0.038%
金(XAU) 約0.031% 約0.031%
エヌビディア 約0.056% 約0.131%

注文画面の「Spread」欄には、この差の半分(片道のコスト)が表示されます。

レバレッジと取引できる銘柄

最大レバレッジ

最大レバレッジは50倍です。一部の新しい株式などの銘柄は20倍に制限されています。銘柄ごとの上限は、取引画面のMarketsページで確認できます(出典:最大レバレッジ)。

マージンはクロスマージンが基本で、一部の銘柄では分離マージンも選べます。

取引できる銘柄

種類 主な銘柄
仮想通貨 BTC・ETH・SOL・HYPEなど約440銘柄
株式・ETF エヌビディア・アップル・テスラ・ソニー・PayPay、S&P500・ナスダック100・EWJ(日本株ETF)など
商品 金・銀・プラチナ・パラジウム・WTI原油・ブレント原油・銅・天然ガス
上場前銘柄 OpenAI・Anthropic
スワップ 株価指数・商品などのトータルリターン・スワップ(平日のみ取引)

株式の無期限先物は24時間365日取引できますが、週末や休場日は価格が最後の値で固定されます(出典:伝統的資産の無期限先物)。

資金調達率

資金調達率の精算間隔は銘柄ごとに1〜8時間で、主にBybitやBinanceの間隔に合わせています。BTCは8時間ごとです。上場前銘柄は8時間あたり0.005%で固定です(出典:資金調達率)。

清算の仕組み

維持証拠金の使用率が100%に達すると清算が始まります。清算は一度にすべてではなく、使用率が約50%に戻るまで部分的に行われ、清算された部分に0.5%の手数料がかかります(出典:清算の仕組み)。

Variationalの始め方

  1. ウォレットを用意する:Rabby(推奨)やMetaMaskなど、Arbitrumに対応したウォレットを用意します。ガス代が不要なため、ETHを用意する必要はありません
  2. 招待コードを入力する:公式サイト(omni.variational.io)でウォレットを接続し、招待コードを入力します。当サイトの紹介リンクから開くと、招待コードが自動で入力されます
  3. 利用規約に同意して署名する:決済プールが作られたら「Authenticate」をクリックし、メッセージに署名します(ガス代は不要)
  4. 入金する:Arbitrum上のUSDCを入金します。手数料は0.1 USDCで、数秒で反映されます
  5. 取引する:銘柄・レバレッジ・マージンの種類・注文方法(成行・指値・逆指値・利確/損切り)を選んで注文します
  6. 出金する:接続中のウォレットに出金します。手数料は0.1 USDCです

スマートフォンでは、パソコンでログインした画面のQRコードを読み取って利用できます。

国内取引所から入金するルート

Omniに入金できるのはArbitrum上のUSDCだけなので、国内取引所から送る場合は自分のウォレットを経由します。

送金元 手順
SBI VCトレード USDCを購入 → 自分のウォレットに送金 → ブリッジでArbitrumに移す → Omniに入金
bitFlyer・Coincheckなど ETHを購入 → 自分のウォレットに送金 → ブリッジやスワップでArbitrum上のUSDCに交換 → Omniに入金

イーサリアム上でブリッジを使う場合は、ガス代としてETHが少し必要です。国内取引所によってはトラベルルールの関係で送金先の申告が必要なため、事前に各取引所の案内を確認しましょう。

ポイント・VARトークン・紹介コード

  • ポイント:2025年12月17日に始まり、毎週金曜日0時(UTC)に前週の実績に応じて配布されます。配布は遅くとも2026年第4四半期末までに終了する予定です。計算方法は公開されておらず、ポイントはほかのアドレスに移せません(出典:ポイント)
  • VARトークン:2026年第4四半期に発行予定です。総供給量の32%がポイントに応じてエアドロップされ、発行時にすべてロック解除されます。プロトコルの収益は、VARの買い戻しと焼却に使われる予定です
  • 紹介コード:Omniの登録に必要な招待コードを兼ねています。紹介した人は、紹介された人のポイントの10%分を受け取れます(出典:紹介プログラム)
  • 損失補填キャンペーン:以前行われていた損失の一部を補填するキャンペーンは、2026年10月時点で終了しています

Variationalがおすすめな人・向かない人

おすすめな人

  • 取引手数料をかけずにBTCやETHを取引したい人
  • 米国株・金・上場前銘柄まで一つの口座で取引したい人
  • VARのエアドロップに向けてポイントを貯めたい人
  • ガス代を気にせず入出金したい人

向かない人

  • ドル円などの為替を取引したい人
  • 取引量の少ない銘柄で大きな注文を出したい人

ほかの無期限先物DEXとの比較

Variationalと、当サイトで比較している主な無期限先物DEXの基本条件です。

DEX最大レバレッジテイカー手数料チェーン株式など利用規約(日本)
Hyperliquid40倍0.045%Hyperliquid L1○制限なし
Variational50倍0%Arbitrum○制限なし
Nado50倍0.035%Ink(Kraken L2)○制限なし
Lighter50倍0%Ethereum (ZK rollup)○制限なし
Aster1,001倍0.04%Aster Chain(独自L1)○制限なし
edgeX100倍0.045%EDGE Chain(Arbitrum系L3)○制限なし

手数料無料と銘柄数の多さではVariationalが優位です。板の厚さを重視するならハイパーリキッド、ドル円を取引したいならLighterやNado、ハイレバレッジを使いたいならAsterも比較しましょう。全体の比較は無期限先物DEXおすすめ比較にまとめています。

よくある質問

Variationalは日本から使えますか?

2026年4月更新の制限対象者ポリシーでは、日本は制限対象国に含まれていません。なお、日本の金融庁に登録された業者ではありません。

本当に手数料は無料ですか?

取引手数料は無料で、かかるのは入出金ごとの0.1 USDCだけです。ただし、提示価格にはスプレッドが含まれており、これが実質的なコストになります。

招待コードはどこで手に入りますか?

公式のDiscordやXで公開されているほか、当サイトの紹介リンクから登録すると招待コードが自動で入力されます。

本人確認(KYC)は必要ですか?

取引に本人確認は必要ありません。トレード大会の賞金など、一部の報酬を受け取る場合にのみ求められることがあります。

VARのエアドロップはいつですか?

公式ドキュメントでは、VARトークンは2026年第4四半期に発行予定とされています。正確な日付は2026年10月時点で発表されていません。

スマホでも取引できますか?

スマートフォンのブラウザで利用できます。パソコンでログインした画面のQRコードを読み取ると、スマホからも取引できます。

Variationalの利益に税金はかかりますか?

日本の居住者が暗号資産の無期限先物取引で得た利益は、現行制度では原則として雑所得(総合課税)として確定申告が必要です。エアドロップで受け取ったトークンも課税の対象になる可能性があります。最新の情報を国税庁の資料で確認し、必要に応じて税理士に相談してください。

Variationalは安全ですか?

証拠金はユーザーごとの決済プールで管理され、スマートコントラクトは外部の監査を受けています。大手ベンチャーキャピタルから出資を受けている点も安心材料です。ただし、無期限先物は値動きが大きいため、無理のない資金で使いましょう。

まとめ

Variationalは、取引手数料が無料で、仮想通貨から米国株・金・上場前銘柄まで500以上の銘柄を取引できる無期限先物のプロトコルです。主要銘柄のスプレッドは非常に狭く、ポイントがVARトークンのエアドロップにつながる点も魅力です。

一方で、まだプライベートベータのため招待コードが必要で、入金はArbitrum上のUSDCに限られます。仕組みを理解したうえで、少額から試すのがおすすめです。

出典

村上 隼人

執筆

村上 隼人

無期限先物DEXレビュー担当

FXと株式のトレード歴は約20年。暗号資産は約8年前に中央集権型取引所(CEX)で取引を始め、ここ3年は無期限先物DEXを中心に取引しています。Hyperliquid・Lighterなど無期限先物DEXのレビューを担当し、ファンディングレートの仕組みや、海外FXと組み合わせたアービトラージなどの取引手法も解説しています。

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