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Nado(ナド)とは?統合マージン・ドル円取引・手数料・始め方を徹底解説

最終更新:2026年10月19日データ確認日:2026年10月19日執筆:村上 隼人

目次

Nado(ナド)とは、暗号資産取引所Krakenが支援するイーサリアムのレイヤー2「Ink」上で動く、板取引型の分散型取引所(DEX)です。現物・証拠金取引・無期限先物を一つの証拠金口座でまとめて管理できる「統合マージン」が最大の特徴で、BTCやETHに加えて、米国株やドル円の無期限先物も取引できます。

メールアドレスやGoogleアカウントでも登録でき、ビットコインやSolanaなど多くのチェーンから入金できるため、DEXが初めての人でも始めやすい設計です。この記事では、Nadoの仕組み・手数料・レバレッジ・始め方、日本から使う際のポイントまでを、15年以上トレードを続けてきた私たちの視点でまとめました。数値は2026年10月時点のものです。

Nadoとは?基本情報

Nadoは、Krakenが立ち上げたイーサリアムのレイヤー2「Ink」上で動くDEXです。前身はArbitrum上の無期限先物DEX「Vertex」で、2025年にVertexの開発チームと取引基盤がInkに移り、Nadoとして作り直されました(出典:The Block)。Kraken出身のメンバーも開発に加わっています。

2025年末にPrivate Alphaとして取引が始まり、2026年1月にOpen Beta、5月には招待制をなくした「シーズン2」が始まりました。運営はSpira Arc Inc.で、Kraken自身が運営しているわけではありません(利用規約)。CoinPostの取材によると、日本・韓国・東南アジアの利用者の利便性向上を今後の優先課題に挙げています(出典:CoinPost)。

データ確認日:2026年10月19日
チェーンInk(Kraken L2)
最大レバレッジ50倍
取引手数料(メイカー / テイカー)0.01% / 0.035%
証拠金USDT0, USDC, wETH, kBTC, XAUT0, xStocks
KYC(本人確認)不要
トークンなし
株式などの無期限先物あり
日本からの利用利用規約上の制限対象外
運営Spira Arc Inc.
最低入金額5ドル相当
最小注文額100ドル相当
出金手数料1 USDT0

Nadoの仕組み

約定はオフチェーン、決済はオンチェーン

Nadoでは、注文の照合をオフチェーンのシーケンサーが5〜15ミリ秒で行い、約定した取引をInk上のスマートコントラクトがまとめて決済します。資金はスマートコントラクトで管理され、出金や清算にはオンチェーンでの検証が必要です。CEXのような速さと、DEXのように自分で資金を管理できる安心感を両立した仕組みです(出典:オーダーブックの仕組み)。

なお、成行注文などの板を取る注文(テイカー注文)には、MEV(取引の割り込み)対策として50ミリ秒の遅延が設けられています。指値注文(ポストオンリー)は対象外です。

統合マージンで現物と先物をまとめて管理

Nadoの口座では、預けた資金・現物の保有・借入・無期限先物のポジション・含み損益がすべて一つの「ヘルス(口座の健全性)」で管理されます。たとえば、現物のETHを持ちながらBTCの先物をショートすると、両方がまとめて評価され、必要な証拠金が少なくなります(出典:マージンの種類)。

ポジションごとに証拠金を分けたい場合は、無期限先物に限って分離マージンも使えます。

預けた資金に自動で利回りがつく

Nadoには貸し借りの市場(マネーマーケット)が組み込まれていて、取引に使っていない資金は自動で貸し出され、利息を受け取れます。利率は借りる人の多さで変わり、保証はありません(出典:金利の仕組み)。

Nadoの特徴・メリット

現物・証拠金・先物を一つの口座で取引できる

現物の売買、最大5倍の現物の証拠金取引、無期限先物を、資金を移動させずに一つの口座で行えます。現物で買って先物で売る「ベーシス取引」のようなヘッジも、証拠金の面で有利に扱われます。

ドル円を最大40倍、低い手数料で取引できる

Nadoでは、ドル円・ユーロドル・ポンドドルの無期限先物を最大40倍で取引できます。為替の銘柄には専用の手数料表があり、テイカー0.007%・メイカー0.002%と、仮想通貨の銘柄の約5分の1です(出典:為替の無期限先物)。為替の銘柄は分離マージンのみです。

米国株の無期限先物とトークン化株式

アップル・エヌビディア・テスラ・S&P500(SPY)など26の米国株の無期限先物を、最大20倍で取引できます。これとは別に、米国株に1対1で裏付けられたトークン化株式「xStocks」も現物として取引でき、無期限先物の証拠金としても使えます(出典:xStocks)。

メールアドレスでも始められる

メールアドレス・Google・Xのアカウントで登録すると、ウォレットが自動で作られます。MetaMaskやRabbyなど、手持ちのウォレットを接続することもできます(出典:始め方ガイド)。

ポイントプログラムを実施中

2026年5月から「シーズン2」のポイントプログラムが行われています。毎週30万〜95万ポイントが、取引量やNLPへの預け入れ、紹介などの実績に応じて配布されます(出典:シーズン2)。

利用規約で日本は制限対象国に含まれていない

2026年8月26日付の利用規約で利用が制限されているのは、米国・カナダ・パナマ・ロシア・イランなどです。日本は制限対象として記載されていません(利用規約)。取引に本人確認は不要です。

デメリット・注意点

最小注文額は100ドル相当

どの銘柄も最小注文額は100ドル相当です。100ドル未満のテイカー注文は、100ドル分の手数料がかかります。数ドル単位で細かく取引したい人には向きません。

アルトコインのレバレッジは低め

最大50倍はBTCとETHだけで、多くのアルトコインは10倍以下、新しい銘柄は3〜5倍に制限されています。

流動性は大手DEXに及ばない

2025年末に始まった新しいDEXのため、取引量や板の厚さはハイパーリキッドなどの大手にまだ及びません。大口の注文では、約定価格がずれる可能性があります。

独自トークンはまだない

Nadoには独自トークンがなく、Ink側のトークン(INK)のエアドロップについても、2026年10月時点で正式な発表はありません。

日本の金融庁には登録していない

Nadoは海外のDEXで、日本の金融庁に登録された暗号資産交換業者ではありません。国内の取引所のような投資者保護の制度は適用されません。

Nadoの手数料

仮想通貨・株式の無期限先物と現物

手数料は、直近30日間の取引量(現物と無期限先物の合計)で決まります(出典:手数料とリベート)。

ティア 30日間の取引量 テイカー メイカー
VIP 0 — 0.035% 0.010%
VIP 1 500万ドル以上 0.033% 0.008%
VIP 2 2,500万ドル以上 0.030% 0.005%
VIP 3 1億ドル以上 0.028% 0%
VIP 4 2.5億ドル以上 0.025% 0%
VIP 5 5億ドル以上 0.018% −0.005%(リベート)
VIP 6 10億ドル以上 0.015% −0.008%(リベート)

為替の無期限先物

ドル円・ユーロドル・ポンドドルは、基本のティアでテイカー0.007%・メイカー0.002%です。

その他の費用

項目 手数料
入金 無料(ブリッジやガス代は自己負担)
出金(USDT0) 1 USDT0
高速出金 通常の出金手数料に加えて、1 USDT0と出金額の0.1%(最低5 USDT0)のいずれか大きいほう
清算 1 USDT0(清算を行った人に支払われる)
USDCの現物取引 無料

レバレッジと取引できる銘柄

主な銘柄の最大レバレッジ

2026年10月19日時点で、Nadoの公開APIで確認した値です。

銘柄 最大レバレッジ
BTC・ETH 50倍
SOL 40倍
ドル円・ユーロドル・ポンドドル 40倍(分離マージンのみ)
XRP・BNB、米国株(アップル・エヌビディア・テスラ・S&P500など) 20倍
多くのアルトコイン、金(XAUT)・銀・原油 10倍
新しい銘柄や値動きの大きい銘柄 2〜5倍
現物の証拠金取引 最大5倍

取引できる銘柄の数

無期限先物は82銘柄(取引可能なのは75銘柄)、現物は13銘柄です。無期限先物の内訳は、仮想通貨50、米国株26、香港株1、為替3、商品2(銀・原油)です(出典:オラクルと銘柄一覧)。現物では、ビットコイン(kBTC)・イーサリアム(wETH)・金(XAUT0)と、9つのxStocksを取引できます。

資金調達率の表示に注意

資金調達率は毎時0分に精算されますが、Nadoの画面には24時間あたりの値が表示されます。8時間あたりで表示するCEXや、1時間あたりで表示するほかのDEXと比べるときは、単位をそろえて比較しましょう。上限は1日あたり±2%です(出典:資金調達率の仕様)。

清算の仕組み

維持証拠金使用率が100%に達すると清算の対象になります。清算はオラクル価格をもとに行われ、未約定の注文が取り消されたあと、口座の健全性が回復するまで資産やポジションが決済されます。清算時には、オラクル価格から0.5%以上の割引で決済されます(出典:清算の仕組み)。

Nadoの始め方

  1. 登録する:公式サイト(app.nado.xyz)で、メールアドレス・Google・Xのアカウントでログインするか、ウォレットを接続します。当サイトの紹介リンクから開くと、紹介コード「botify」が適用されます
  2. 入金する:「Deposit」から入金方法を選びます。最初の入金は5ドル相当以上が必要です
  3. マージンの種類を選ぶ:通常は統合マージンのまま、ポジションごとに証拠金を分けたい場合は分離マージンを選びます
  4. 取引する:銘柄を選び、成行・指値・逆指値・TWAPなどで注文します
  5. 出金する:「Withdraw」から出金します。出金はInkのネットワークに届くため、他のチェーンや取引所に戻す場合はブリッジが必要です

国内取引所から入金するルート

Nadoの「ダイレクト入金」は、イーサリアム・Base・Arbitrum・Solana・ビットコイン・BSCなど多くのチェーンからの入金に対応し、自動でUSDT0(Nadoの基本の通貨)に交換されます。ネットワークごとの最低額は3〜10ドルです(出典:始め方ガイド)。

送金元 送る通貨 入金先
bitFlyer・Coincheckなど BTC(ビットコインネットワーク) Nadoに表示されるBTCの入金アドレス
bitFlyer・Coincheckなど ETH(イーサリアム) Nadoに表示されるイーサリアムの入金アドレス
SBI VCトレード USDC(イーサリアム) Nadoに表示されるイーサリアムの入金アドレス
SOL対応の取引所 SOL(Solana) Nadoに表示されるSolanaの入金アドレス

国内取引所によってはトラベルルールの関係で送金先の申告が必要なため、一度自分のウォレットに送ってから入金すると手続きがスムーズです。ネットワークを間違えると資金を失う場合があるため、送金前に必ず確認しましょう。

運用:自動利回りとNLP

方法 内容
自動利回り 口座に預けた資金が自動で貸し出され、利息を受け取れる。利率は変動し、利用率が100%に達すると出金が一時的に止まる場合がある
NLP(Nado流動性プロバイダー) USDT0を預けると、清算やマーケットメイクを行うボールトの収益を受け取れる。預け入れから4日間は引き出せない

出典:金利の仕組み、NLP

どちらも元本は保証されません。仕組みを理解したうえで、余裕資金で使いましょう。

紹介コード・ポイント・トークン

  • 紹介コード:紹介コード経由で登録すると、紹介者がコードごとに設定した割合で、取引手数料の一部が還元(キックバック)されます。還元は1時間ごとに計算され、「Claims」タブから受け取れます。紹介コードの紐付けは後から変更できません(出典:紹介プログラム)。当サイトの紹介コードは「botify」です
  • ポイント:シーズン2のポイントプログラムを実施中です。取引やNLPへの預け入れ、紹介の実績に応じて毎週配布されます
  • トークン:Nadoの独自トークンはありません。公式の開発者向け資料にはInk(INK)のエアドロップに関する項目がありますが、2026年10月時点でINKは発行されていません

Nadoがおすすめな人・向かない人

おすすめな人

  • 現物と無期限先物を一つの口座でまとめて管理したい人
  • ドル円などの為替を低い手数料で取引したい人
  • 米国株の無期限先物やトークン化株式を使いたい人
  • ポイントプログラムに参加したい人

向かない人

  • アルトコインで高いレバレッジをかけたい人
  • 100ドル未満の小さな注文を何度も出したい人

ほかの無期限先物DEXとの比較

Nadoと、当サイトで比較している主な無期限先物DEXの基本条件です。

DEX最大レバレッジテイカー手数料チェーン株式など利用規約(日本)
Hyperliquid40倍0.045%Hyperliquid L1○制限なし
Variational50倍0%Arbitrum○制限なし
Nado50倍0.035%Ink(Kraken L2)○制限なし
Lighter50倍0%Ethereum (ZK rollup)○制限なし
Aster1,001倍0.04%Aster Chain(独自L1)○制限なし
edgeX100倍0.045%EDGE Chain(Arbitrum系L3)○制限なし

統合マージンとドル円の低コストではNadoが優位です。板の厚さを重視するならハイパーリキッド、取引手数料を無料にしたいならLighterやVariational、ハイレバレッジや株式銘柄の多さを重視するならAsterも比較しましょう。全体の比較は無期限先物DEXおすすめ比較にまとめています。

よくある質問

Nadoは日本から使えますか?

2026年8月付の利用規約では、日本は利用制限の対象国に含まれていません。なお、日本の金融庁に登録された業者ではありません。

NadoはKrakenが運営していますか?

運営はSpira Arc Inc.で、Kraken自身が運営しているわけではありません。NadoはKrakenが立ち上げたレイヤー2「Ink」上で動いており、開発チームにはKraken出身のメンバーも含まれています。

本人確認(KYC)は必要ですか?

取引に本人確認は必要ありません。カードやApple Payで入金する場合のみ、決済会社による簡単な確認が求められることがあります。

最低いくらから始められますか?

最初の入金は5ドル相当以上が必要です。ただし、1回の注文は100ドル相当以上が必要なため、実際には100ドル程度から始めるのがおすすめです。

ドル円は何倍で取引できますか?

ドル円・ユーロドル・ポンドドルは最大40倍です。分離マージンのみで、テイカー手数料は0.007%です。

出金にはどれくらいかかりますか?

通常の出金はまとめて処理され、目安は30分ほどです。急ぐ場合は、追加の手数料を払って高速出金を使えます。

Nadoの利益に税金はかかりますか?

日本の居住者が暗号資産の無期限先物取引で得た利益は、現行制度では原則として雑所得(総合課税)として確定申告が必要です。自動利回りやポイントに関連して受け取った報酬も課税の対象になる可能性があります。最新の情報を国税庁の資料で確認し、必要に応じて税理士に相談してください。

Nadoは安全ですか?

資金はInk上のスマートコントラクトで管理され、出金や清算にはオンチェーンでの検証が必要です。Vertexで実績を積んだ取引基盤を引き継いでいる点も安心材料です。ただし、無期限先物は値動きが大きいため、無理のない資金で使いましょう。

まとめ

Nadoは、Krakenが立ち上げたレイヤー2「Ink」上で動く板取引型のDEXです。現物・証拠金・無期限先物を一つの口座で管理できる統合マージン、ドル円を最大40倍で取引できる低い手数料、米国株やトークン化株式まで扱える点が魅力です。

一方で、最小注文額は100ドル相当で、流動性は大手DEXにまだ及びません。仕組みを理解したうえで、少額から試すのがおすすめです。

出典

村上 隼人

執筆

村上 隼人

無期限先物DEXレビュー担当

FXと株式のトレード歴は約20年。暗号資産は約8年前に中央集権型取引所(CEX)で取引を始め、ここ3年は無期限先物DEXを中心に取引しています。Hyperliquid・Lighterなど無期限先物DEXのレビューを担当し、ファンディングレートの仕組みや、海外FXと組み合わせたアービトラージなどの取引手法も解説しています。

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