海外FXの税金ガイド|税率・計算方法・確定申告のやり方をわかりやすく解説
最終更新:2026年10月20日公開:2026年10月20日執筆:高瀬 美咲

目次
海外FXで利益が出たら、気になるのが税金です。国内FXとは計算の仕組みが違うため、「税率はいくら?」「確定申告は必要?」と迷う人も多いと思います。
この記事では、15年以上トレードを続けてきた私たちが、海外FXの税金の仕組みと確定申告のやり方をわかりやすくまとめました。一般的な内容の解説なので、具体的な金額や個別のケースは税務署や税理士に確認してください。
海外FXの利益は「雑所得」で総合課税
海外FXの利益は、税金の区分では「雑所得」として、給与所得などほかの所得と合算して税額を計算する「総合課税」になります。
課税の対象になるのは、1月1日から12月31日までの1年間に確定した損益です。ポジションを決済した時点の損益が対象で、決済していない含み益には税金はかかりません。また、出金したかどうかに関係なく、決済して確定した利益が課税の対象になる点も覚えておきましょう。
海外FXの税率
総合課税の所得税は、所得が多くなるほど税率が上がる仕組みです(出典:国税庁 所得税の税率)。
| 課税される所得金額 | 所得税率 | 住民税 | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 10% | 15% |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 10% | 20% |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 10% | 30% |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 10% | 33% |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 10% | 43% |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 10% | 50% |
| 4,000万円超 | 45% | 10% | 55% |
このほか、所得税額の2.1%の復興特別所得税がかかります。課税される所得金額は、給与などと海外FXの利益を合算し、各種の控除を引いた金額です。
国内FXとの違い
| 項目 | 海外FX | 国内FX |
|---|---|---|
| 所得の区分 | 雑所得(総合課税) | 先物取引に係る雑所得等(申告分離課税) |
| 税率 | 約15〜55%(所得に応じて変わる) | 一律20.315% |
| 損失の繰越 | できない | 3年間繰り越せる |
| 損益通算 | 同じ総合課税の雑所得と通算できる | 国内FX・CFD・先物などと通算できる |
国内FXは税率が一律20.315%なので、「海外FXは税金で損」と言われることがあります。ただし、課税される所得が330万円以下なら合計の税率は20%以下で、国内FXと同じか低くなります。税率が国内FXより高くなるのは、所得が多い人の場合です。
確定申告が必要な人
会社員の場合
給与を1か所から受け取っていて年末調整を受けている会社員は、給与以外の所得の合計が年20万円を超えると確定申告が必要です(出典:国税庁 確定申告が必要な方)。ここでいう所得は、利益から経費を引いた金額です。
20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は必要なので、お住まいの市区町村に申告しましょう。
個人事業主・専業トレーダー・学生や主婦の場合
給与のない人は、海外FXの利益を含む1年間の所得の合計が基礎控除などの所得控除の合計を超える場合に、確定申告が必要です。控除の額は年によって見直されることがあるため、申告する年の金額を国税庁のサイトで確認してください。
損失が出た年は?
海外FXで損失が出た年は、原則として申告は不要です。ただし海外FXの損失は翌年以降に繰り越せないため、申告しても翌年の利益と相殺することはできません。
税金の計算方法
海外FXの所得は、次の式で計算します。
所得 = 1年間の決済損益 + スワップ損益 − 取引手数料 − 経費
- 決済損益:1年間に決済したすべての取引の損益の合計
- スワップ損益:受け取ったスワップと支払ったスワップの差額
- 取引手数料:口座タイプによってかかる往復の手数料
- ボーナスで得た利益:口座開設ボーナスや入金ボーナスを使って得た利益も課税の対象です
米ドル建ての口座を使っている場合は、取引日の為替レート(TTMなど)で円に換算します。年間の損益は、業者の会員ページやMT4・MT5の取引履歴から確認できるので、年が明けたら早めに保存しておきましょう。
経費にできるもの
海外FXの取引に必要な支出は、経費として所得から差し引けます。
- パソコンやモニター、スマートフォン(取引に使った割合分)
- インターネット回線の費用(取引に使った割合分)
- VPSや取引ツール、有料のインジケーター
- FXに関する書籍やセミナーの費用
- 業者への入出金でかかった手数料
私生活と兼用しているものは、取引に使った割合だけを経費にします。領収書や明細は5年ほど保管しておくと、あとで確認を求められたときも安心です。
確定申告の流れ
2026年の1年間の利益は、2027年2月16日から3月15日までに申告して納税します。
- 年間の損益をまとめる:業者の取引履歴から決済損益・スワップ・手数料を集計し、円に換算します
- 経費をまとめる:領収書や明細から、取引にかかった費用を計算します
- 申告書を作成する:国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で、雑所得(その他)として入力します
- 提出して納税する:マイナンバーカードがあればe-Taxでスマホやパソコンから提出でき、振替納税やクレジットカード納付も使えます
住民税の納め方を選べる
確定申告書では、給与以外の所得にかかる住民税を「自分で納付(普通徴収)」にするか選べます。給与から天引きされる住民税と分けて納めたい場合は、申告書の住民税の欄で選択しておきましょう。
申告しないとどうなる?
申告が必要なのにしなかった場合は、本来の税金に加えて無申告加算税や延滞税がかかります。
日本は「CRS(共通報告基準)」に参加しており、海外の金融口座の情報が各国の税務当局のあいだで交換される仕組みがあります。利益が出たら、きちんと申告しておくのが一番安心です。
税金を抑えるためのポイント
- 経費をもれなく計上する:取引に使った費用は忘れずに経費にしましょう
- 同じ年の雑所得と相殺する:同じ年の仮想通貨の利益など、総合課税の雑所得とは損益を通算できます
- 決済のタイミングを意識する:損益は決済した年に確定します。年末の含み損益をどう扱うかで、その年の所得が変わります
- 利益が大きくなったら専門家に相談する:所得が多い場合は法人化で税率を抑えられることもあります。税理士に相談してみましょう
よくある質問
出金しなければ税金はかかりませんか?
いいえ。税金の対象は決済して確定した利益なので、口座に置いたままでも課税されます。
ボーナスにも税金はかかりますか?
ボーナスを使って得た利益は課税の対象です。ボーナスそのものの扱いは業者の条件によって変わるため、判断に迷う場合は税務署や税理士に確認してください。
海外FXと国内FXの損益は相殺できますか?
できません。海外FXは総合課税の雑所得、国内FXは申告分離課税なので、区分が違い損益通算はできません。
確定申告をすると会社にばれますか?
給与以外の所得にかかる住民税を「自分で納付(普通徴収)」にしておけば、海外FXの所得分の住民税は自分で納めることになります。ただし市区町村の運用によって扱いが変わることもあります。
まとめ
海外FXの利益は雑所得として総合課税になり、所得が多くない人なら国内FXより税率が低くなることもあります。会社員なら給与以外の所得が年20万円を超えたら確定申告が必要です。取引履歴と経費の記録を残しておけば、申告はそれほど難しくありません。
これから海外FXを始める人は、海外FXおすすめランキングや海外FXボーナス比較も参考にしてください。

執筆
規制・税金ガイド担当
海外FXに関する規制や税金のガイド記事を担当。2026年の収納代行規制の影響や、確定申告のやり方など、海外FXを使ううえで知っておきたい制度をわかりやすくまとめています。
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